睦月ダイヤモンズ、踏み出す【1年目開幕戦】

前回のあらすじ
Nリーグ制覇を目指し誕生した「睦月ダイヤモンズ」。
しかしウマ耳の生えたオーナーがいきなり2人を解雇してしまい、13人で開幕戦を迎えることになってしまった。

〈開幕戦当日〉
トレ「ほんとに13人のまま開幕戦になっちゃった…」
ダイヤ「申し訳ありません…」
トレ「いや、もういいんだ。だから、選手への獲得オファーを成功させよう」
ダイヤ「ええ、私も交渉の場に同席し、交渉に臨む予定です」
トレ「ダイヤも?」
ダイヤ「この先、私たちとともに戦っていただくことになりますから。そうであるならば、オーナーである私からも睦月ダイヤモンズに来ていただけるようお願いすることが礼儀だと考えました!」
トレ「それは頼もしいな…」
ダイヤ「交渉担当の者からは、あまり良い顔をされませんでしたが…」
トレ「…その人の気持ち、なんとなくわからなくもない」
ダイヤ「むーっ!!それはどういう意味ですか、トレーナーさん!?」
トレ「ごめんごめん!オーナーっていう立場の人がいたらやりづらいだろうなーって!」
監督、このあとお出かけ1回の約束をした模様。


トレ「そういえば、フレッシュリーグってどういう開催形式になってるんだっけ?」
ダイヤ「はい、フレッシュリーグは私たちのクラブ含めて6クラブが在籍していまして、全10節、5クラブとホームとアウェイにて1戦ずつ試合が行なわれます。優勝チームはステップリーグに昇格できますので、優勝を目指しましょう!」
トレ「優勝するなら、どのクラブとの試合も落とせないね。現状、ライバルと言えそうなクラブは白浜イレブンくらいかな?……そこと開幕戦だけは避けたかったんだけどね」

[第1節 vs白浜イレブン(HOME)]
ダイヤ「こちらが白浜イレブンさんの選手レポートになります。」



トレ「優勝を狙うならいきなり大事な試合になりそうだね」
ダイヤ「ええ。簡単な試合ではないと思いますが、早くもファンになっていただいた方のため、優勝のため、勝利を目指しましょう!」
トレ「ああ。もちろんだ!」




トレ「さて、これがウチの選手たちのレポートか。フォーメーションはダイヤモンド型の4-4-2で…」
ダイヤ「呼びましたか?」
トレ「呼んだけど呼んでない」
ダイヤ「…」ムスーッ
選手たち(かわいい)
トレ「……みんなの顔からダイヤがかわいいと思ってるのは分かる」
選手たち(!?)
ダイヤ「…♪」
トレ「……改めて。戦術としてはラインを高め前からプレスをかけていきたいな。全員で攻めて、全員で守るくらいの感覚で戦っていこう。いきなり難しい戦いにはなるけど、勝ちにいくぞ!」
選手たち「ウース」
トレ「なんか気合が入ってないな…」
ダイヤ「皆さん、頑張りましょう♪」
選手たち「オーーーッ!!!」
トレ「…」

───



試合は早い時間から動く。
13分、右サイドを駆け上がるDFいつかいちがクロスを上げると、


これをFWわきさかが頭で押し込み先制に成功!

しかし、白浜も負けてはいない。


63分、DFけらが白浜FWおおあみに抜かれると、



ミドルシュートを決め切られて同点。



だが試合はこれで終わらない。86分、相手のクリアをMFわぐりが拾い前線に大きくパスを出すと、





これに反応したFWわきさかがミドルシュート返し。試合終了間際に勝ち越しに成功!

このまま逃げ切り、開幕戦白星を手にした!



───
トレ「やった…勝った!」
ダイヤ「やりましたね、トレーナーさん!最高のスタートですね!」
トレ「引き分けるかと思ったけど、勝ちきれたのは自信になるね。……オーナーも、初勝利おめでとう」
ダイヤ「いえ、私は皆さんを支えるだけの立場ですから……おめでとうと言うのは私の方です。監督、初勝利おめでとうございます!」
トレ「ありがとう!……ところで、なんでステージ衣装なの?」
ダイヤ「実は、これからウイニングライブがあるんです!私もウマ娘ですから、来ていただいたファンの皆さんにも感謝申し上げたくて!」
トレ「なるほど…じゃあ、行っておいで!」

トレ「大盛況だったな…一番うるさかったのは選手たちだけど」
ダイヤ「まあまあ、まだ私たちのクラブは始まったばかりですから。選手の皆さんに負けないよう、これからファンを増やしていきましょう」
トレ「そのためにも、これからも勝ち続ける」
ダイヤ「ふふっ、頼もしいお言葉です。…トレーナーさん、また私にウイニングライブをさせてください。約束ですよ?」
トレ「もちろんだ!」


優勝候補の白浜イレブンに開幕戦勝利し、大きな一歩を踏み出した睦月ダイヤモンズ。
しかし、オーナーの暴走は止まらなかった…?
続く!