睦月ダイヤモンズ、打ち破る【5年目後編】

中編のあらすじ
ジャパンカップに挑む睦月ダイヤモンズ。2回戦ではリマッセ大阪、準決勝ではつくば・ダ・ガマといった強豪を撃破し、ついに決勝まで駒を進める。

[JPC決勝 vsキャピタル東京]
〔トップオブエヌスタジアム〕
トレ「ここが聖地、トップオブエヌスタジアムか……雰囲気が違うね」
ダイヤ「見てくださいトレーナーさん!本当にたくさんのファンの皆さんに来ていただけましたよ!」

トレ「すごい……これだけの人たちの前で試合ができることは幸せだね」
ダイヤ「はい。ですが……試合をするだけでなく、勝利を届けることが、私たちにできる一番のことですよ」
トレ「もちろん。ここまできたら、勝つ以外考えてないよ」
ダイヤ「その意気です!……でも、簡単な試合にならないことも間違いありません。相手はキャピタル東京さん……昨年、一昨年とN1リーグを2連覇しており、今年のアジアチャンピオンでもあります」
トレ「日本ナンバーワンクラブといっても差し支えないかもね」
ダイヤ「……トレーナーさん?」
トレ「どうしたの?」
ダイヤ「まだ、N2リーグからカップ戦を制したチームはいない……ですよね?」
トレ「うん、そう聞いてる」
ダイヤ「……であるならば、私たちが『N2リーグからカップ戦を制した』1番目のクラブになりましょう!ジンクスとは違うかもしれませんが、私たちでれ ばその壁を破れます!」
トレ「そうだね……それくらいできる力をここまでつけてきたから」
ダイヤ「トレーナーさん。……繰り返しになりますが、ファンの皆さんに勝利を、……優勝を届けましょう!睦月ダイヤモンズのオーナーからのお願いです♪」
トレ「必ず応えてみせます。睦月ダイヤモンズの監督として!」
───
睦月は積極的に東京ゴールに迫るも、東京のゴール前を固める戦術に苦戦し、決定機を作ることができない。
そんな中、



フリーにさせてしまったフローリッヒに先制弾を決められる。

後半、ラインを大幅に上げ一気に東京へのプレスを強める睦月。


相手DFのトラップが甘くなったところをわきさかが見逃さず奪いすかさずシュート。これが決まり同点に!


さらに65分、しのやまからのクロスを、


あだちがボレーシュートで沈め1点リードに変わる!

試合も終盤に入った82分、



ロビンソンのミドルシュートが決まり逃げ切り失敗。
しかしこれ以上の失点は許さず、大阪戦以来のPK戦に。


睦月ダイヤモンズは先攻。

睦月1人目、わきさかはゴール左隅に決め成功。

東京1人目、フラスコのシュートはキーパーの逆に飛び成功。

睦月2人目、あだちはわきさかと同様のコースに決めて成功。

東京2人目、フローリッヒのシュートもGKの逆を突いて成功。

睦月3人目、はこざきも成功。

東京3人目、ロビンソンもGKと逆に飛ぶシュートが決まり成功。

睦月4人目、くずかわも成功。

東京4人目、むてきのシュートはGKの腕の向こうに突き刺さり成功。

睦月5人目、えいとも冷静に決め成功。

そして、東京が失敗すると睦月の優勝が決まる運命の一本。キッカーはいたい。


蹴られたボールはバーの上。この瞬間、睦月ダイヤモンズのジャパンカップ優勝が決定した!



睦月ダ 2(5 PK 4)キ東京
───
トレ「やったあーーーーー!!!」
ダイヤ「トレーナーさん、本当におめでとうございます!」
トレ「ありがとう……!ダイヤもおめでとう!」
ダイヤ「ありがとうございます!……サトノ家の初めてのGIだけでなく、睦月ダイヤモンズの初めてのタイトルもトレーナーさんのおかげで取ることができました。本当に感謝しか……」
トレ「……まだまだ」
ダイヤ「……えっ?」
トレ「まだまだこの先も戦いが続くから……このタイトルだけでは認めてくれない人もいるだろうし。だから、その言葉、世界一になるまで取っておいてほしいな」
ダイヤ「分かりました。世界一になるって言葉と共に胸にしまっておきますね」
トレ「あはは……でも、もう覚悟は決めてる。だから、これからも一緒に!」
ダイヤ「……はい!!!」

Nリーグディビジョン2 05シーズン

順位:1位 勝ち点67(21勝4分3敗) 得失点差+60(80得点20失点)



ジャパンカップ 05シーズン



結果:優勝


トレ「ついにN1での戦いが始まるね」
ダイヤ「ジャパンカップを制覇した私たちなら、上位進出も夢ではありません!」
トレ「僕もそう思う。そのために今シーズンの準備は力を入れないと」
ダイヤ「ふふ、私も選手の皆さんと交渉できる日々が楽しみです!」

 
初のタイトルを獲得し自信を深めた睦月ダイヤモンズ。
挑むは国内最高峰、N1リーグ!
続く!